ここに書く文章は、一気に書くわけではなく、
数日、場合によっては数週間かけて書いたりしています。
何しろ、まとまった時間がなくて^^;
この文章も、もう数週間前から書き始めたものなので、
時期外れな箇所もあるかと思いますが、
せっかく書いたので公開してみます。
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何についてもですが、
中途半端な比較で安易に結論を出してしまうと、
間違った情報として完結してしまい、
後に悪い影響を与えてしまいます。
今回、コロナでちょっとその辺を考えてみます。
①新型コロナはインフルエンザと同等
たまにこのような話が聞かれます。
こういう話の場合、インフルエンザと新型コロナの
患者数や死者数で比較していますが、
ちょっと具体的に考えてみると、
平時のインフルエンザの状況と、緊急事態宣言時の新型コロナの状況を
比べているのかな、と思ってしまいます。
それはちょっとフェアではありません。
比較するなら、インフルエンザの猛威で緊急事態宣言をした年と
今回の新型コロナの数字を比べる必要があります。
インフルエンザで緊急事態宣言をした年は、何年でしょう?
少なくとも、僕が生きてきた時代では、インフルエンザはもちろん
他の伝染病で緊急事態宣言になった覚えはありません。
すると、僕が生まれる前の時代であったかもしれないとなると、
今とは時代が変わりすぎているので、ちょっとフェアな比較には
なりません。
となると、緊急事態宣言時での比較、そう昨年から今年にかけての
インフルと新型コロナの比較が一番フェアな比較となります。
しかし、実はこれもフェアな比較ではありません。
インフルにはすでにワクチンや飲み薬があるのに対して、
新型コロナは、今年中旬からようやくワクチンが広がりはじめ、
飲み薬に関してはまだ存在しません。
フェアに比較するとなると、
インフルエンザに対してワクチンや薬を使わなかった場合、
どれだけの被害になるかを考えないといけません。
つまり、同じ緊急事態宣言時という環境を同一にしたとしても、
ワクチンや薬の有無を考慮に入れると
昨年から今年に関しての比較も、実はフェアではないということです。
完全にフェアな比較となると、新型コロナのワクチンや飲み薬が
十分に行き渡ってから、少なくとも来年以降でないと
正確な比較ができないということになり、
今の段階でインフルと新型コロナの比較はナンセンスということになります。
②日本人には何か遺伝的あるいは抗体的なファクターXがあり、
日本人は新型コロナにかかりにくい
日本での感染者数が欧米に比べて少ないので、
日本人の遺伝子や抗体を調べようとする前に、
まずは正確な比較をしなければなりません。
確かに日本国内での日本人の感染者は少ない。
では、アメリカや欧州に住んでいる日本人の感染者数の割合はどうなんだろう?
欧米でも白人や黒人よりも日本人の感染者数は少ないんだろうか?
逆に、アメリカ国内でのアメリカ白人の感染者数の割合と、
日本に住むアメリカ白人の感染者数の割合は同じなのだろうか?
住む場所に関わらず、そういった人種による感染者数の割合に相違がないようだったら、
そこで体質や遺伝子の研究、それだけではなくて、以前書いた報道の仕方の違いや
もしかしたら地政学的な違い、他いろいろな原因を考えていくことになると思います。
まあ、それがファクターXの候補になると思われますが。
要は、「日本国」での感染者が少ないのか「日本人」の感染者が少ないのか
正確な情報からの正確な前提が必要ということです。
③なんだかんだ言って、日本政府の新型コロナ対策はうまくいった
日本の感染者は、他国に比べるとかなり少なく抑えられているようです。
それは、日本政府のコロナ対策がうまくいったのかどうか。
それを考える場合、この日本政府の対策を他国で行なった場合、
感染者が抑えられるのどうか、シミュレーションしてみるといいと思います。
それで日本のコロナ対応が他国でもうまくいくという結果が出たら、
感染者が増えて困っている国にぜひ自信をもってオススメすべきです。
逆に、他国で同様な対策を行なっても効果がないということでしたら、
日本国内限定ということなので、日本人の特性にあった対策だったのか、
あるいは日本国、日本人のファクターXによるものなのか、
また検証が必要ということになるのでしょう。
2021/12/25
比較
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